ラモン君とわたし。

趣味のロシア語も学校に通いだしてから3年目を迎え、そろそろ人称変化や格変化をアンチョコ見ることから脱したい今日このごろ。週2回、文法と会話のクラスをとり、今年こそ無遅刻無欠席を目標としていたのですが。先週はサッカーのおかげで、土曜日の文法は遅刻、水曜日はサボってしまいました。

昨日の水曜日は、ロシア人の先生の会話クラスでした。ワタシは一生懸命、サボった言い訳をロシア語で考えて授業に臨みました。しかし、語彙量の少ないワタシが言えたのはこんな言葉。「スミマセン、先週ハ、教室ニコナクテ」もちろん、謝りの言葉なのにバリバリ直されたのは言うまでもありません。何度も言い直して、ほっとしたところ、先生は「なぜ?」と。とっさのことで、つい本当のことを。「さっかーノ試合ヲ見テイタカラ」その時先生は、とっても微妙な顔をされてました。

というのも、その日の教材が、こんなスキットだったからです。

留学生のスペイン人・ラモン君とアルジェリア人・フセイン君との会話。
月曜日に試験があるため、ロシア語を勉強中のフセイン君。ラモン君は「まだ土曜日なのに?」と驚き、今日、スペイン対アルジェリアのサッカーの試合があるから見に行こうよ、と誘います。勉強なんて日曜日にすればいいじゃん、この試合はとっても大事な試合なんだからさ、と。

しかしフセイン君は断ります。日曜日はお金を両替して、食糧を買いだめして、新しい大きな辞書を買わないといけないから、ダメ、と。ラモン君は「君がよければ、僕の辞書を貸してあげるよ、切符も買ってあげるよ、だから行こうよ」と食い下がります。断固として断るフセイン君。理由を問われて、「僕は、もっと上手にロシア語を話せるようになりたいんだよ」

ロシア語学習者たるもの、こうでなければなりません。と先生はおっしゃいませんでしたが、ワタシを見て笑ってました。ワタシだったら、「なに〜。アンタとアタシの国の代表戦?今日?チケットあるの?行く」で、この会話は終わりです(笑)

仕事を言い訳にはしたくないのですが、ロシア語を勉強する時間をひねり出すのは大変です。「ロシア語でしゃべれる、しゃべくり倒せるようになりたい」という望みは、はるか遠い目標で、現状とのギャップに打ちのめされることも多々あります。気分的にはフセイン君に似てはいるのですが…気分だけ(笑)

この教科書は、色んな国の留学生たちのお話がベースになっています。スペイン人のラモン君は1番勉強をしなくて、1番出来が悪いのですが、エピキュリアンで楽しそう…趣味でやってるんだから、楽しくやりたいものですね。