ロシア少年の軍事訓練

先ほど、偶然「世界がもし100人の村だったら」というフジテレビ系列の番組を見ました。エチオピアで生活のため砂金掘りをする9才の少年の話の後に、ロシア少年の話が。

以下メモです。

タイトルは「テロや戦争から家族を守る10才で銃を持つ悲劇」。モスクワ州ジュコフスキー。非常事態省の訓練場(よく聞き取れなかった)で10才の少年サーシャが銃を持って訓練をしていた。

18才までの子どもに軍事訓練をする民間団体がロシア国内に20ある。

サ−シャは9才で入所。現在は10才小学4年生で、週に4回、クラブ活動として軍事訓練を受けている。月、木は放課後の午後4時から。土、日は朝9時から数時間(何時までかは聞き取れなかった)。実弾を撃つようになったのは、1ヵ月ほど前。元ロシア軍特殊部隊の人が指導。

入所は自ら決めた。「強い大人になるため」。
サーシャの父親はスポーツの教師をしていて、2年前心臓発作で死亡。母は小学校教師をしていたが、麻薬とアルコール中毒で、サーシャを虐待。現在は、父方の伯母ニーナ(57才)に引き取られている。

ニーナの家は、1DKのアパート。家賃は5万円。(部屋の中はきれいで、パソコン、テレビ、ビデオがあった)夕食は、パンにコンデンスミルクをつけて食べる様子を紹介。(まずしさの象徴として?)ニーナは、サーシャを育てるために夕方からベビーシッターのバイトをしている。(年金生活者なのかな?)サーシャはアドリアーノのレプリカユニを着ていた。かわいい男の子。

ここで番組の宣伝文を紹介します。

土曜プレミアム
http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2007/07-167.html
●明日起こるかもしれない戦争やテロに立ち向かうため…軍事訓練を受ける少年・サーシャくん 10歳(ロシア)
いつどこでテロや戦争が起こるかわからないロシアに幼い頃から軍事訓練を受けている子どもがいた。サーシャくん10歳。父親は心臓病で死亡。麻薬中毒の上にアルコール中毒である母親と、サーシャだけが残された。母親からの虐待を受けたサーシャは家を飛び出し、現在は伯母の家で暮らしている。
そんなサーシャに会うため、女優・葉月里緒奈がロシアを訪れた。普段は決して入ることのできない軍事演習場に足を踏み入れ、厳しい訓練を目の当たりにする。そんな姿を見て、葉月が感じたこととは?。

うーん、「戦争やテロに立ち向かうため」と何度も言ってましたが…。そこまでの必然性がロシアの少年たちに(少なくともサーシャに)あるとはあまり思えないんですけど、私が甘いのですかね。訓練中、サーシャが自分のことを「サーシャ訓練生」と日本語がかぶってたんですが、サーシャって愛称だし…。「アムロ君いきます!」みたいな語感?

放課後の活動で軍事訓練というオプションがあることは異常だと思うし、そんな活動をする民間団体がある、というのは無気味だと思いますが。

新生ロシアの問題点として、麻薬やアルコール中毒の人がものすごい勢いで増えていて、それも大問題だと思います。男性の平均寿命が50歳代というのも。そして、そのしわ寄せが子ども達に向かっているというのも。(家族崩壊の帰結として、軍事訓練に何の疑問も抱かず参加する少年、という点からは哀しみを禁じ得ないです)

でも「戦争やテロに立ち向かうため」というのはどうでしょう。女優さんたちが「かわいそう」って滂沱の涙を流していたのですが、正直その涙の理由がよくわかりませんでした。その民間団体の素性がよくわからないので(どうもカルト的なにおいがする)判断保留ですが…

ロシアは徴兵制から志願制に移行しようとしてるみたいですね。そのため、国家をあげて少年の頃から志願兵予備軍を編成しようとしてるのでしょうか。

少し違和感があったので取り上げてみました。

続きはこちら→http://d.hatena.ne.jp/ponjpi/20070710