チューリッヒ美術館展

印象派からシュルレアリスムまで」19世紀から20世紀中ごろのヨーロッパ美術が概観できる展覧会。チューリッヒ美術館は1910年に設立されたんだけども、その前身は1787年、地元の芸術を育てることを目的に愛好会として立ち上がったそう。

今回の展覧会では、スイス人画家の代表的な作品がまとまって見られるのも魅力の1つ。私はホドラーの作品に一瞬息をのみました。とくに「日没のレマン湖」。水平の線が段々と重なって、ピンク色の夕空が遠くに続くような感じでしたよ。

魂を抜かれたといえば、シャガールの「ヴィテプスクの上で」。町の上におっさんが浮かんでる絵です。雪の道に、背後の建物の影が落ちているようで、思わず後ろをふり仰いでしまいました。なんでしょうね、なんか後ろにいたような。

あと、アウグスト・ジャコメッティ(有名な彫刻家ジャコメッティの親戚)の「色彩のファンタジー」。庭に花が咲き乱れているのを上から見てるようでした。幸せな気分。

全体的に夕暮れ、深い森など静かなトーンを感じました。思ったより混んでなくて、というより、それだけ天井が高くて広い展示会場、さすが国立新美術館様です。