ヤモリに風呂場を追われる

ときどき、古い貸家での暮らしについて書いていこうと思います。今回は、「小さなトカゲ君」だとばっかり思ってたのが、ヤモリ様だった…というお話。

はじめて彼をみかけたのは、ある日の夕方、冷蔵庫のわき。ワタシが「どん」と台所に足を踏み入れた途端、ちょろっと冷蔵庫の下に逃げ込んだんでした。

しばらくして、トイレに入ろうとしたら、入り口の床にふんばって、じーっとワタシを見上げています。5センチくらいの小さな生き物だったので、そのままにしました。このときは、なんとなく「トカゲかな?」と思ったんです。

昨晩おそく、シャワーを浴びようとお風呂場に入ったら。グレーの小さな生き物が床の隅にちょろろっとするではありませんか。素っ裸、メガネなしだったので、あわててメガネをかけると。先日会ったコでした。逃げるかなと思って足を「どん」としたんですが、逃げません。「出て行って」と言っても出て行きません。

じっくり観察すると、頭がひし形っぽく、目がくるっとしてます。カエルのような手。どうやらヤモリっぽいです。「ヤモリは家の守り神」と聞いていたので無碍にできません。ワタシは熱いシャワーを豪快に浴びるので、ヤモリ様に熱湯をかけてしまうかもしれません。

その日はジムで泳ぎシャワーも浴びていたので、ヤモリ様のためにドアを開けたまま、少ない水量でそそくさとカラダを流しすぐに出たんでした。開けているのだから、ヤモリ様はお出になられてもいいんですが、ワタシの腹の出たカラダが興味深かったせいか、ずーっと足をふんばってドア近くにいらっしゃいました。そんなに魅力的でしたかね?

湿気を飛ばすために、お風呂場で扇風機を1時間回すのですが、ヤモリ様はその間ずっといらっしゃいました。朝起きたら、もうどこかに行かれたようですが。

いや、今日はヤモリ様を押しのけてちゃんとお風呂に入りますし。