引渡し

「引越し!引越し!さっさと引越し!しばくぞ」というフレーズが内心うわんうわんコダマしたあの頃を思い出すと感慨深いですが、「引越し」最終話です。

今回の引越しにあたっては、アパートの元隣人のヒヨコちゃん、モトちゃんに大変お世話になりました。10年弱住んでいたアパートで、ヒヨコちゃんが隣人だったのは6年、モトちゃんは2年だったのですが、彼女たちが越した後も、気がつくと飲んで遊んでました。賃貸アパートでこうしたご近所づきあいは珍しい、とワタシの友人・知人、そして彼女たちの周囲も言ってました。そんな思い出の残るアパートを出るにあたって、最後の引渡しです。

引越しの翌日、家具のない部屋で管理会社の人と待ち合わせました。

カーテンレールに洗濯物を吊っていたため、窓には無数の細かい傷がついています。ドライヤーをつけたら電源タップが火花を出したこともありました。畳には焼け焦げがついています。一体どのくらい「原状回復」でお金をとられるのだろう…と不安でした。

転居の際お世話になった不動産屋さんは、「10年近くも住んでいたら、原状回復といってもそんなにとられませんよ。もし問題があったら言ってくださいね」と。

果たして、管理会社の人は、ワタシの気にしていた傷や焼け焦げは全くスルーででした。備え付けの器具だけチェックしてました。ベランダの掃除が残っていたので道具を持っていったのですが「掃除してもしなくてもおんなじですから、いいですよ」といってくれました。

この人は、管理部門の人で、つまりアパートの備え付けの器具が壊れたら修理する部署の人です。雷で給湯器がイッたときも、最新式の給湯器につけかえてくれました。雪のせいでベランダの洗濯機の蛇口が壊れたときは、洗濯機側の壊れた部品も「ホームセンターで買ってきます〜」と買いにいってくれました。ヒヨコちゃんのアパートがピッキングに入ったときは、面格子をとりつけてくれました。大家さんがすぐにお金を出してくれたから、速やかに対処してもらえたんですけどね。こうして考えると、いい大家さん・物件だったのかもしれないですね。

敷金の残りは家賃の口座に入りますから…とのこと。そして、鍵を渡して、おしまい。

最後に大家さんにご挨拶をして、アパートを後にしました。

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ちなみに敷金は契約時に「家賃一ヶ月分償却」という特約がありました。上述の状況のほかに、家電を置いてあった場所が静電気で真っ黒になっていたり、換気扇にほこりがついてたりしたのですが、敷金1ヶ月だけで済みました。1か月分は無事、返ってきました☆