ドイツ人の庭にあったペレット

とても気になったので、検索してみました。こんな記事がありましたよ。
写真は低濃縮ウランのペレットが入っていた鉄の容器。
*ペレットというのは、原子力発電の燃料に使うために、低濃縮ウラン(とか色々)をセラミック状に焼き固めたものです。燃料の成型加工という工程で作られ、ジルコニウム製の「燃料棒」につめられ、さらに燃料棒は束ねられて「燃料集合体」になります。その燃料集合体がさらに容器に詰められ、原子力発電所に運ばれます。

Forget Iran, Security Council Needs to Check Out German Garden
(イランのことはほっといて、国連安全保障理事会はドイツ人の庭をチェックせよ!)

http://www.dw-world.de/dw/article/0,2144,2370852,00.html

(さくっと要約)----------------------------
45歳の男は裏庭に14個のペレットを埋めていた。
そして1ヶ月ほど前に、当局に手紙を送ったらしいが、本気にされなかったらしい。
その手紙には、「自分は16年間ペレットを持っていて、1994年に警察に持っていってもらおうとしたが、自分が埋めたと思ったところにはなく、警察は見つけられなかった」とあったそうだ。
で、1週間前(この記事は3月2日付け)放射線観測チームが派遣されて、ようやく見つかったそう。
このペレットが実際のところ、どこから来て何年前のものなのかというのは、これから研究するそうだ。

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16年前というと、1991年ソ連崩壊後になるのかな〜。出所がはっきりしないものらしいですが、どうなんでしょうね。ソ連の燃料も低濃縮ウラン4%のペレットだったかしら?

さくっと調べたら、http://www.atomicarchive.com/Almanac/Smuggling_details.shtmlこんな記事が。
1994年てドイツの放射性物質のアタリ年だったんですね。

Tengen, Germany, 1994
German police discovered a lead container containing 0.006 kilograms of highly concentrated plutonium-239 in the home of a German citizen.
プルトニウム239がドイツ人のおうちで見つかった)

Landshut, Germany, 1994
less than 0.001 kilogram of highly enriched uranium was recovered in Landshut, Germany, a city near Munich. This material, along with 120 low enriched uranium fuel pellets, was found as a result of a police undercover operation.
(高濃縮ウランと120個の低濃縮ウランのペレットが見つかった)

Munich, Germany, 1994
undercover German police acting as prospective buyers intercepted approximately 0.4 kilograms of plutonium at the Munich Airport. It is believed that the material originated in Russia’s Institute of Physics and Power Engineering.
ミュンヘン空港で0.4キロのプルトニウムが見つかった。もともとはロシアの研究機関にあったものらしい)

それにしても。少し古い話だったんですね。ふーん。とても興味がありますが、日本では続報がなさそうです。だって「芸能・エンタメ」欄での紹介でしたしね。