格変化と髪の毛

ロシア語についての備忘録。
先週、久しぶりにロシア語の授業があり、出席しました。3週間近く、ほとんどロシア語に触れていなかったので、やっぱりキリル語の英語読みになってました。。

格変化もすっかり忘れていました(いつまでたってもウロ覚えなのですが)。格変化の語尾変化をなかなか覚えられないワタシにとって、頼りになるのは前置詞です。たとえば、cという前置詞を、「〜と一緒」(with)という意味だったら造格に語尾を変化させる、とか。(しかし、cは「〜から」という意味で生格を要求したりもする^^;)ちなみに、なぜこの「c+造格」が、ぱっと例で出てきたかと言えば、始めた頃、「レモン入りのコーヒー」という例文に衝撃を受けたからです。

今、文法のクラスでは短いお話を品詞分解しながら読んでいます。辞書をひけば大体の意味は取れるのですが、一文の構造をきちんとおさえるためには、とくに性・数・格の変化をおさえるのは重要…なんだろうなぁめんどくさいけど。

その日のお話は、ロシア式蒸し風呂(バーニャ)の入り方に関するうんちくでした。日本でも温泉の入り方は気をつけなければならないように、ロシアの蒸し風呂(フィンランドのサウナみたいなもの?)にも入り方があるそうです。いわく、健康に心配のある人はお医者さんに相談してから入りなさい、とか、ずっと入っていると体に悪いから約5分おきに3〜5回にわけてはいりなさい、とか。

アドバイスの中にこんな一文がありました。

Накройте голову полотенцем, так как высокая температура вредна для волос.
(覆う)命 (頭を)対 (タオルで)造 (〜ために)(高い)形 (温度)女  (悪い)述
→高い温度は「     」害を及ぼすので、頭をタオルでおおいなさい。

さて、для(ドリャ)ですが、英語のforと同様の意味があり、「〜にとって・〜のために」という意味があるのは知っていました。そしてこの前置詞は、生格を要求します。しかし…辞書で「волос」を調べると、単数主格で「髪の毛」と出ています。生格ではないのきゃ…?と考えこんでしまいました。

先生はうれしそうに、力点をみてください、と言いました。そうでした。単数主格のволосは、最初оに力点があり、「ボーラス」と読みます。文中の場合は、次のоに力点があり「ヴァロース」と読み、複数生格なんですって。ドリャワロス

普段何気なく日本語という母語をしゃべくってますが、その語彙量は多いんでしょうね。一つの言語を意思疎通が可能なレベルにまでカラダにとりこむためには、一体どれだけの言葉を…。それから自分の興味をひいたのがまたもや髪の毛だったことに独り笑いしました。でも「髪の毛」ちゅう単語の主格と複数生格はおぼえたぞ。で、単数の生・対・前・与・造格と、複数の主・対・前・与・造格は?…沈黙。