台風の思い出

台風が来てますね。仕事の相棒が別件でぱんぱんになって打合せがとんだので、さっさと帰ればいいんですが。しかも寝不足で足がだるだるだし。

とりあえず、台風はあなどれない、という思い出ばなし。

小学生の頃、一家で長野県の蓼科まで避暑に行ってました。その頃、父が外資系の会社に勤めていて、その会社がお洒落なホテルを1室、社員の福利厚生用におさえていて、格安で泊まることが出来たのです。

当時団地ずまいだったワタシは、そのホテルに泊まれることが嬉しかったんでした。ホテルの一室なんですが、2階分部屋があって、一階はリビングとダイニングキッチン、2階はベッドルームが3部屋あって、団地の我が家より数倍広かったんでした。

ある年、台風が上陸しました。宿泊予定はあと1日残っていたんですが、母がさっさと帰ろうと言いました。ワタシは泣きながら全身で抵抗しました。あまりの抵抗のすごさに、家族はあっけにとられ、父が「まぁいいじゃないか」と言って予定通り過ごすことになりました。

ところが。母の言うことは正しかった。大雨でそこかしこが通行止めになってしまって、裏道を探しながらの運転です。兄とワタシが座った後部座席には水が入ってきて、兄は口も聞いてくれなくなりました。ワタシはふてくされながら寝てしまいました。

後で聞いたら、山道の運転に疲れた父が眠ってしまったそうなんです。崖すれすれのところで、「あと一歩で一家心中だったわよ」と母にぶりぶり怒られました。てゆか、アンタも寝てたんだろ、とワタシは思いましたが。

なんとまぁ幸いなことに、知り合いの家が近くにあり、一泊させていただきました。翌朝はすっきり晴れ、しかし道中ワタシは針のむしろでした。20年以上たった今でも、「台風の時は早く家に帰らなきゃね」とイヤミを言われます。

そんなわけで、あと一仕事するか、早く帰るか迷いちう。うーみゅ。