戦場のピアニスト

昨晩、民放で「戦場のピアニスト」をやっていました。見ました。あれ?これカットされているのかなぁ…と思いながら見てたのですが、やっぱりカットされていたんですかね?本編149分で、放映時間が2時間20分だから、CM部分を10〜15分と考えれば、やっぱりカットされているのかな…と思うのですが。
ポーランドユダヤ人ピアニストの話なんですが、映像表現と説明的描写の兼ね合いが…ワタシにとっては、「暗示的」で、当時のことをある程度知っていればわかることなのかもしれませんが、なかなか難しい話でした。
まず、ポーランドワルシャワユダヤ人ゲットーが作られ、ユダヤ人は一箇所に集められます。その中で、ゲットーを管理するユダヤ人「警察」部隊が結成されるのですが、彼らは、ユダヤ人たちがゲットーから収容所に移送された後、どうなったのだろう…と思いました。
家族ともどもゲットーから収容所に移送される主人公は、元友人のユダヤ人「警察」に助けられ、彼は貨車に乗らずに済みます。その後、友人から「あの貨車は…」という話を聞くのですが、やはり、ご家族は帰らぬ人になったのでしょうか。想像力を働かせないと、わからないかもしれません。
ゲットーの外では、ポーランドの人々も、ドイツ軍に徴用されて工事現場で働かされたりしていたのですが、説明的なセリフがなく、そのドイツ>ポーランドユダヤ人という構造が、吹き替えだったためか、たぶんよく伝わっていないのだと思います。最後に助かった際に、主人公は「自分はポーランド人だ」と叫ぶのですが、このセリフの意味というか伏線をきちんと踏まえてワタシは聞きたかった。
つまり、この映画は、非欧米諸国の人に向けては分かりづらい話なのかな…と。もちろん、アウトラインはわかると思うんですけど。うーん。とにかく見てて哀しくなる映画でした。映画が、というより第二次大戦中のユダヤ人に対する処遇が、なんですが。