ヒラリー

2008年はアメリカ大統領の選挙イヤーですね。共和党・民主党ともに候補者を選出する予備選が、アイオワ州からスタートしました。ワタシは、残念ながらアメリカ国民でも民主党員でもないのですが、次期大統領が誰になるか興味があります。で、個人的には民主党ヒラリー・クリントンに注目しています。

オバマ勝利?
民主党の予備選は、まずアイオワ州から。ニュースでは、オバマ上院議員の勝利と報じていますが、多少の違和感。なぜなら、民主党の場合、各州で1位の人が代議員を総取りするのではなく、得票に応じて比例分配する州の方が多いからです。アイオワ州は、比例分配制で代議員定員数は45人。(代議員というのは、大統領候補者を決めることができる人のこと。各州に割り当てられた票、と考えてもいいと思います。)

得票率じゃなくって、獲得できる代議員数はどのくらいだったのかなぁと、CNN等の結果を見ると

CNNの選挙結果リポート アイオワ州
http://edition.cnn.com/ELECTION/2008/primaries/results/state/#IA
   得票率 代議員数
Obama   38%  16
Edwards 30%  14
Clinton 29%  15

オバマ16、エドワーズ14、クリントン15と、実質的にはほとんど変わらずに票をわけあった、という結果なんですね。なぁんだ^^;これから半年くらい各州で選挙をやってゆきます。今後どのように影響するのでしょうか。

■ヒラリー嫌い?
テレビで見るヒラリー・クリントンは、パワフルで分かりやすい言葉で語りかけ、輝いています(とても60歳には見えません^^)。オバマさんが、「なんかやせた?」と思えるのと対照的。でもやっぱり「ヒラリー嫌い」は言われているのですね。

「ヒラリー嫌い」断トツ 米大統領候補の不人気調査
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/110659
18日付の米紙ワシントン・タイムズによると、次期米大統領選の主要候補のうち「最も大統領になってほしくないのは誰か」を尋ねた世論調査で、民主党ヒラリー・クリントン上院議員が他候補を圧倒、断トツの首位になった。
(中略)
調査によると、クリントン氏は40%の「反対票」を集めワースト1。これに共和党候補指名争いでトップのジュリアーニニューヨーク市長が17%、民主党オバマ上院議員が11%で続いた。

 クリントン氏を嫌う民主党支持者は17%にとどまっているが、無党派では42%、共和党支持者では64%に上っている。性別、年代別では女性の高齢者層に受け入れられているが、男性の若年層で「ヒラリー嫌い」が多い傾向が表れている。

まぁ、共和党支持者は女性が大統領になるなんて、とんでもないと思ってる人はいるでしょうね…。

次の記事はある種ティピカルな見方なのですが、そーだろーなーという感じもするのでご紹介。

ヒラリー・ザ・ガール 男には分からぬ“女子”の連帯感
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/104779/
懸念の原因は、ヒラリーの敵の多さだ。
先日出た世論調査では、民主党員の76%がヒラリーを支持。25%のバラク・オバマを完全に引き離している。だが、「誰が好ましいか」という設問(複数回答)では、オバマ72%、ヒラリー49%と逆転。別の調査では、ヒラリーは「絶対投票したくない人物」でも1位を獲得している。
案の定始まったのが、「ヒラリー・バッシング」だ。急先鋒(せんぽう)は、同じ民主党の大統領候補ジョン・エドワーズイラク戦争などについてヒラリーの姿勢を「あいまい」と批判。性格までを引き合いに出し、「(ヒラリーを)支持すべきじゃない。彼女ではだめだ」と、ののしっている。2番手のオバマも、若干控えめながら攻撃に加担した。

エドワーズ君は個人的にはキライだな^^

ウーマン・リブの国なのに、米国の女性にまつわる価値観は、実は案外古い。「母、妻としての自分に喜びを感じている米国人女性が多いことが意外だった」というのは、在米10年、米国人の夫をもつセイコさん。「女は家にいて当然って人は、とても多いわよ」とは、元アーミーのリタ。
 数字もそれを裏付ける。女性議員の割合は15%で、世界20位。日本の7%よりいいが、女性首相率いるドイツの32%には遠く及ばない。昨秋にはナンシー・ペロシが初の女性下院議長となったときも「女性初」が連呼され、日本人の私でさえ違和感を覚えた。

このアメリカの女性の価値観というのは、何をサンプルに見るかでずいぶん変わってくるのだと思うけど、日本人女性がアメリカを紹介するときに「実は…」とよく言われるような気がします。

女性蔑視(べっし)というより、「男はマッチョ」という伝統的価値観のためだろうか。結果的に女性が一歩下がる、というわけだ。
 もっともヒラリーも最近はそれを逆手に取り、これまで控えてきた女性票の獲得に力を入れだした。ある調査によると、ヒラリーを支持する女性の58%が「彼女が大統領になれば、女性への社会の姿勢が変わるかも」と期待する。
 実際、支持者には女性が多く、同じ「米国初」の可能性がある黒人でも、女性では、オバマよりヒラリー支持者のほうが多い。
 8月には、ヒラリーのこんな発言が物議をかもした。支持者に向かい「I’m your girl」と言ったのだ。外野いわく、「こびている」「強い女が弱い女の子の振りをするのはどうか」。ちなみにこの「ガール」、英語ではおばさんでも「ガールズ、行くわよ」などと仲間内で使う。そう、「女子」のニュアンスだ。

この連帯感、男にはわからないだろうな。(内藤敦子)

色々言われてますけど、面白い。
さて。アメリカ大統領選も気合を入れてわっちしないといけないなぁ…。

アメリカ初の女性大統領が誕生するか否か。その間にどんな議論が行われるのか。ちょっと楽しみです。